グラスデコの線の表現について

今回はグラスデコで描く黒やゴールドのラインの表現について詳しくお伝えしようと思います。

この最後の仕上げに引く黒のライン。

人によってとても太かったり細かったり。

どちらが良い悪いという事はないのですが、仕上がりの印象が違ってきます。

両方使い分けられれば良いのですが、「太い線しかできない」だと細かい図案を描きたい時等には困ってしまいます。

このグラスデコは描き方によって かなり細い線を引くことができます。

線の太さ比較で分かりやすいように楊枝を置いてみました。

それぞれの描き方の特徴についてご説明します

 

①太い線はボトルを押す力が強いのと、絵の具の出口が紙から離れている(高い位置から落とす)と太くなりやすいです。
①太い線はボトルを押す力が強いのと、絵の具の出口が紙から離れている(高い位置から落とす)と太くなりやすいです。
②中くらいの線 押す力を加減します。絵の具の出口を紙に近づけて描きます。
②中くらいの線 押す力を加減します。絵の具の出口を紙に近づけて描きます。
③とても細いラインは出口を軽く斜めに紙につけながらすーっと引きます。描くスピードによってもラインの太さが変わりますので、色々試しながら練習してみてください。
③とても細いラインは出口を軽く斜めに紙につけながらすーっと引きます。描くスピードによってもラインの太さが変わりますので、色々試しながら練習してみてください。

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④のNGラインは、テキストにもありますが絵の具の出口で線を削ってしまったりつぶしてしまう描き方です。このラインはステンドグラスの溶接の部分でふっくらした感じをだしたいんですね。

なので線が擦れていたりつぶれているとそれっぽく見えなくなってしまいます。

このNGラインは普段気を付けていても、丸い形を描く時などによくおこりがちです。なぜかというと円を描くときに一気にまるっと描こうとすると線の向きが変わるからです。(例えば左側から時計周りに円を描くと上の半円は左から右。下半円は右から左)ボトルを右手で持って右に傾けて描いている場合左から右方向→に描くラインは良いのですが、逆に右から左に←同じ角度のままいくと削れてしまいます。

「この方向でいったら線が削れてしまう!」というのに気づいたら一度線を止めて、また描きやすい方からラインを引いて線をつなげましょう。

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グラスデコは空気に触れると固まる性質があるため、蓋をしっかり閉めていなかったりすると出が悪くなったり描きにくくなったりします。

元々粘りがある絵の具なのですが、蓋をしっかり閉めていても開封後 月日が経つとどうしても少しづつ粘りが強くなったりします。開封したらなるべく早めに使いましょう。

そして、チューブに入って押し出しながら描くものなので絵の具を最後まで使い切るというのは残念ながら難しいです。

もったいないようですが、描きにくくなってきたら新しいものと交換しましょう。

私は講座の際には、受講者様には新しいものをお使い頂いています。

私自身はすでに開封してあるものを使うのですが、開けた日付と描いた枚数を正の字でメモしています。私的には1本でだいたい5、6枚くらい描ければよいかな という感じです。

だんだん少なくなってくると、絵の具を押し出すのに力が入ってしまう為 安定した線が描きにくくなってしまうのです。

 

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慣れてくると、グラスデコのラインはまっすぐ引く他にも色々な表現ができます。

この「ガーベラの花アレンジ」は線が細かめの作品なのですが、ガーベラの花芯やミモザの黄色い小さな花はあえてジグザグにふわふわっとした感じを表現しました。

 

線の太さの強弱が意図的に描けるようになると、一枚の絵の中で強調したいラインは太く繊細に描きたいところは細くなどとメリハリをつけられるようになります。

 

このグラスデコのラインは、「上手く描きたい!失敗したくない!」と緊張すればするほど逆に変な力が入ってしまいます。

描けば描くほど慣れて上手になりますので 是非リラックスして練習練習と思いながら

楽しんで描いて下さいね

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※失敗した黒線の直し方 以前の記事(8月23日の記事)に詳しく記載していますので是非こちらも参考になさって下さいね